発根促進剤
―挿し木のとき小量使う―
8月20日号掲載
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キクの挿し木
 挿し木は梅雨時が適期だとされている。しかし、暑い夏がきてからでも、あれこれと挿し木したいものがでてくるものだ。挿し木は環境さえ適当に保てばいつでもできるので、夏でも十分に行える。強い光を適当にさえぎり、乾かさない注意をするなど、管理に工夫をすればけっこう発根する。しかし、梅雨時のようなわけにはいかないし、種類によっては発根のむつかしいものもある。こんな場合、発根促進剤を使えば案外、効果がある。

 ところで、植物ホルモンのオーキシンは発根を促進する作用がある。このオーキシンと同じような作用をする薬剤が、いろいろ合成されており、そのうち、発根を促す効果の高いものが、発根促進剤として利用されている。市販品としては、オキシベロン(粉剤と液剤)とルートン (粉剤)などがあり、園芸店で入手できる。

 粉剤は挿し穂の切り口に、ほんの少しまぶしてから挿し木する。きわめて簡単であるから、挿し木の時はいつでも利用すればよいだろう。
 液剤の場合は使い方が二通りある。普通は100〜200倍程度に薄めた液に、数時間(一晩でもよい)切り口をつけておいてから、挿し木する。これは水揚げを兼ねることになるから、水揚げをした方がよく発根する植物に利用できる。もう一つの方法は、原液のままか、せいぜい2〜3倍程度にした濃厚液に、数秒間だけ切り口を浸してから、挿し木する。これは粉剤と同じような使用法だ。

 いずれにしても、過ぎたるは及ばざるがごとし、で多量に使うのは好ましくない。そして、薬万能の考え方も正しくない。やはり、挿し木の基本的な管理には忠実でなければならない。