鉢花の潅水
―回数をうんと減らす―
12月17日号掲載
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注:最近はシクラメンなどで底面吸水鉢が普及している。これは鉢底に装着した皿に水を貯め、吸水性のヒモをを利用して毛管水の原理で吸水させるもので、管理が楽な方法である。
底面吸水鉢
 鉢花の管理でもっとも重要なのは潅水である。鉢物は地下や横の方から浸透してくる水がない。すべてが、人間の与える水だけに頼っている。それだけに、水のやり方次第で、生育がほとんど決まってしまう。

 まず基本的なことを考えてみよう。植物の根も呼吸しているのである。だから、土の中にも十分な酸素が必要だ。それなのに、いつでも、古い水がたまっているような状態であったり、土が乾かない前に、水を与えることを続ければ、根は酸素不足で腐ってしまう。 水は少しずつ何回もやるより、水量を多くし、回数を少なくするのがよい。少しは鉢底から流れ落ちるぐらい水を与えると、土の中の孔隙にある古い空気を追い出す効果がある。そして、その後には、新しい空気が土の中に入ってくる。潅水量が少ないと、このような効果は期待できない。また、新鮮な水は、水そのものにも多量の酸素が含まれており、それだけでも、かなりの酸素を供給することになる。

 ところで、これから冬を迎えると、蒸発や蒸散は少なくなるので、潅水も減らさなければならない。この場合も、基本的な考え方は同じであり、潅水の回数をうんと減らすようにしたい。一度に与える水量は、天気の良い午前中にやるなら、さほど減らす必要はない。水をこまめにやることは植物をかわいがることにはならない。

 最近、普及している温風暖房機は、室内の空気が乾燥しやすいので、水の管理に注意が必要である。加湿することが望ましいが、少なくとも、時々は霧吹きで、葉面に湿りを与えてやりたい。また、温風が直接当たるところには、植物を置かないようにしたい。