鉢物
―植物に合った土作り―
4月30日号掲載
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ピラカンサス
 露地裏の軒下に並んでいる鉢物はいかにも花好きという感じで、ほほえましい。団地のベランダでも、鉢物を楽しむ人が多い。鉢物は庭や花壇がなくても、花作りできるよさがある。
 ところで、鉢植えは植物の側から見ると、きわめて異常な環境である。限られた土の中で根は窮屈な思いをする。水も限られた量しか与えられない。「根浅ければすなわち末短く、本傷むればすなわち枝枯るる」とか、「根ほど葉広がる」などというように、まさに根は”根本”である。少ない土の中で、いかに健全な根をはらせるかは土作りにかかっている。

 鉢土は植物の生育に必要な養分と水を供給する役割をはたしているが、もう一つ大切なことは、根に酸素を供給することである。だから、よい鉢土は空気と水分を含んでいる比率が高い。土の中の大きな隙間に空気があり、小さな隙間は水分を保つ役割をする。したがって、大小のたくさんの隙間が混在している状態がよいのである。しかも、隙間が栽培中につまってしまわないことも大切である。このような土は、腐葉土、堆肥、ピートモスなどの有機物や、パーライト、バーミキュライトなどの人工培土を大量に入れることで得られる。

 標準的な鉢用土は、有機物を3〜5割、土を3〜5割、パーライト2割程度の割合で混合する。もちろん、植物によって、乾燥を好むものや多湿を好むなど多様であるから、少しは修正しなけれならない。たとえば、サボテンは砂などを比率をうんと高くし、乾きやすくする。
 プラスチック鉢や化粧鉢のように、通気性の悪い鉢を使う場合は、特に隙間の多い、通気性の良い土を用いる。