植物と成熟
―窒素肥料はほどほどに―
7月23日号掲載
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アマリリス
 植物が花を咲かせるということは、種子を作り、次代へ継承していくための生殖過程に入ったことを示している。植物にも、動物と同じように、幼若期があり、成熟期があり、そして、 最終的には生殖期―開花、受粉、結実(種子)―に至るのである。もちろん樹木のように毎年花を咲かせるものや、一年草のように花を咲かせてその世代を終わるものなど、その期間はさまざまだ。

 ところで、花を観賞しようとする花き園芸では、植物を早く成熟した状態に導かねばならない。植物には一つのリズムがある。たとえば、アマリリスは4枚の葉ができるごとに花芽ができる。クンシランは6〜7枚ごとである。このような植物は葉の枚数が増えればいつでも花芽ができてくる。ところが、多くに植物の生活リズムはかなり季節に支配されており、花芽の分化する時期は何月ごろとほぼ決まっている。このときに株の方が成熟した状態になっていないと、花芽はできないことになる。

 植物の成熟に最も関係が深いのは齢であるから、適期に植えることがまず重要であるが、肥料のやり方や潅水などの栽培管理も大きく影響する。たとえば、洋ランのデンドロビウムは秋に花芽分化するが、この時に肥料が効きすぎていると、いつまでも若々しい状態で生育を続けようとし、花芽ができない。そして、花の着くべきところに新しい葉芽を出す。

 シャコバサボテンも同じことで、夏の終わりごろに肥料が切れているか、または少し乾燥させて肥料が効きにくい状態にして生育を止めると、よく花芽が着く。しかし、肥料が効いているといつまでも葉芽が出てくる。また、老化した株は花を多く着ける。
 一般に、窒素肥料をやりすぎないようにするのがよいだろう。