食虫植物
―家庭でも手軽に栽培―
5月21日号掲載
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ネペンテス(ウツボカズラ)
 「蓼(たで)食う虫も好きずき」というのに、逆に虫を食べる植物もある。食虫植物は虫や小動物を捕らえ、栄養の補いとする高等植物である。湿地や泥炭地、ときには岩の上などの痩せた荒れ地に自生している。このようなところは根からの養分の供給が十分でないので、虫からも栄養を補給するように進化したのであろう。この仲間は世界に約550種もあり、日本だけでも21種が自生している。

 捕虫器官の形は大変に面白い。エキゾチックな感じのものもある。観葉植物として、かなり出回っている種類もある。種類を収拾し、栽培を楽しんでいる人も多い。

 ところで、虫の捕らえ方に3種類ある。落とし穴式のものは筒状になっていて、形がもっとも面白く、色にも変化のあるものが多い。観葉植物として親しまれているサラセニアウツボカズラがこれである。鳥もち式は日本の山野に自生するモウセンゴケ、ムシトリスミレがあり、葉の表面に分泌尿する粘液にひっついて、虫が逃げられない。わな式のものは、虫が来たことをすばやく感応し、葉を閉じたり、袋のふたをして捕らえる。これにはハエトリグサやタヌキモがある。一方、ムシトリナデシコやムシトリゴケも虫を捕らえるが、栄養補給に利用しないので、食虫植物とはいわない。
 家庭での栽培は簡単である。湿りが必要なので、水苔に植えて、腰水式にして、鉢底には常に水のある状態にしておくのがよい。日当たりの良いところに置き、肥料はほとんどやらない。ウツボカズラ以外は寒さに強いし、露地でよいものも多い。