多肉植物
一冬は乾燥状態がよい―
2月11日号掲載
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パキポジウムアロエ「不夜城」
ミドリノスズミルクブッシュ
 多肉植物はコンパクトで、しかもエキゾチックな草姿が好まれ、家庭園芸向きの植物として、古くから親しまれている。その上、種類が豊富なので収集の楽しみもあり、マニアも多い。

 多肉植物とは、元来、植物体に水分の多い組織、つまり、貯水組織が発達している植物のことである。ひらたくいえば、葉が厚くなっていたり、茎が太くなっている植物のことである。サボテンはその典型的なものであるが、園芸的にはサボテンは独立して扱っているので、一般に多肉植物といえばサボテン以外の多肉のものをさしている。
 多肉植物の原産地は、アフリカ南部、カナリー諸島など大西洋、インド洋の島々、アメリカ大陸など広い地域にわたっている。しかし、自生地の共通した特徴は、ふだんは乾燥していながら、一時的には豊富な水に恵まれる場所だということである。たとえば、岩のくぼみで水のたまるところや水の流路などである。そして、多肉植物は水の多い時に、十分に吸水し、膨張して蓄え、この水分を乾期に少しずつ使いながら耐えるようになっている。普通の植物のように枯れ上がってしまうことはほとんどない。

 栽培する場合、自生地でみられるような厳しい乾期はあり得ないが、代わりに、寒い冬が待っている。寒さに対しては、自生地の乾期と同じように、水の少ない状態にするのがよい。だから、秋の終わりごろから水を減らし、冬の間、ほとんど乾燥状態にすれば、耐寒性は強くなり、無加温のフレームでもかなりのものが越冬できる。春の生育期まで、今しばらく、乾燥状態で我慢してもらうことにしよう。
 なお、多肉植物はユリ科ベンケイソウ科トウダイグサ科など多数の科にまたがっており、また、原産地はアフリカ大陸を中心にほぼ全世界に広く分布するが、サボテンはサボテン科だけで、原産地は南北アメリカ大陸に限定されている。