取り木
―やさしく確実な繁殖法―
7月16日号掲載
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インドゴムノキ
 挿し木や接ぎ木がどうもうまくいかない時は取り木を試みるのがよい。取り木は枝を切り離さないまま発根させて、その後に切り離すのだから、最も確実な繁殖法といえる。
 これには大きく分けて二つの方法がある。一つは低いところから出ている枝を曲げて土をかぶせ、枝の先端部は地上に出しておくだけの簡単な方法である。発根しやすいレンギョウやオウバイなどは茎の先端部まで埋め込んでも、新しい芽や根を出してくる。発根しにくい種類では、埋める部分の茎に傷をつけておくとよい。斜めに茎の半分くらい切り込みを入れるか、あるいは、皮を1pくらいの幅で深くむき取る。発根すれば親株から切り離して、別のところに植える。

 根際で多くの枝が出る種類では、土を盛り上げておき、茎から根が出てから、株分けのように分割するのもよい。たとえば、夏キクは8月ごろに刈り込み、新しい枝が伸びてから土を寄せておくと、10月ごろには多くの株に分割できるようになるので、これを植え付ける。

 ところで、高い位置で取り木したいとか、枝を地面まで曲げられない場合などは、もう一つの方法として、高取り法がある。これは、斜めに茎の中心部に達するまで切り込みを入れて、そこに湿らせた水苔をはさみ込み、その周囲にも水苔を巻き、ビニールで包む方法である。水苔を乾かさないようにときどき水をやる。枝の傷のつけ方には環状剥皮法というのもあって、これは表皮を1〜2cmの幅で深く環状にむく方法である。いずれにしても、土の代わりに、水苔を使うと考えれば二つの方法は基本的には同じである。
 高取り法を利用すると、良い枝ぶりを見つけて、その状態のまま発根させることができる。あるいは伸びすぎたゴムノキを途中で取り木して、植えなおし、もう一度、丈の低い状態に戻すこともできる。観葉植物のクロトンドラセナなどにもこの技術は利用できる。