植木鉢
―管理が楽な素焼き鉢―
10月29日号掲載
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テラコッタ鉢に植えたオストスペルマムなどの寄せ植え
 園芸店で見かける最近の鉢花はほとんどプラスチック鉢に植えられている。プラスチック鉢は価額が安い上に、軽くて扱いやすい良さがある。その上、形が豊富にあり、カラフルでもある。だから、鉢花の生産農家は商品としてのイメージを向上させるために、鉢の選択に工夫をこらしている。

 プラスチック鉢全盛とはいうものの、焼き物鉢には捨てがたい良さがある。特に、昔からの朝顔鉢、桜草鉢、万年青(おもと)鉢、盆栽鉢など、特殊な用途に使うものは風格があり、芸術的でもある。また、素焼き鉢の素朴さも良いものだ。
 ところで、素焼き鉢は通気性があるだけでなく、土中からの水分をとり、鉢の表面から蒸発させるので、多湿になるのを防ぐ効果がある。また、蒸発するときに気化熱によって熱を奪い、土の温度が高くなるのを防ぐので、暑さに弱い植物の栽培に適している。このようなわけで管理のしやすさでは素焼き鉢が一番だ。
 一方、プラスチック鉢や釉薬をかけた化粧鉢は、通気性がないので乾きにくい。だから、水はけの良い土を使い、水の量を少なくしないと過湿になる心配がある。ただし、水やりの回数を減らすことができるので、かえって管理が楽だともいえる。

 鉢の大きさは直径で表すが、尺貫法で表示されていた「寸」を「号」に呼びかえて用いている。たとえば5号鉢は直径5寸(15cm)である。また、形は直径と高さの比で、およそ3つに分けている。普通のものは並鉢といい、直径より高さがやや小さいか同じ程度のものである。高さの方が大きいものを腰高鉢といい、ラン、観葉植物などに使う。逆に高さの方が小さいものを平鉢といい、サツキ、浅根性の草花などに使う。