肥料の葉面散布
一肥料切れ時に速効的―
2月4日号掲載
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アナナスの仲間 グズマニア・オレンジエード
 養分は根から吸収し、茎を通って、葉や花など全体に行きわたる。だから、当然のことながら、肥料は土に施すのが普通である。ところが、実は、肥料は葉からも、わずかではあるが吸収するのだ。これは、根から吸収するのと違って、肥料分が移動する時間がかからないだけに、きわめて速効的である。それで、肥料切れが起こり、葉が黄味を帯びた時などの緊急用に、薄く溶かした肥料を葉面に与えることがある。これを肥料の葉面散布といっている。

 葉は本来肥料を吸収する器官ではないから、濃厚な肥料では、葉が枯れてしまう。水で数百倍にも薄めた液体肥料を噴霧器かじょろ(如露)で、植物全体に上からかけるようにすればよい。下にこぼれた分は土に入って、そのうちに根からも吸収されるので、少し多いめにまいても無駄ではない。

 葉面散布はいろいろな肥料成分に対して効果があるが、特に、窒素分を与えたときに効き目が大きい。家庭園芸では、単独の肥料成分のことを考えるよりも、入手しやすい一般の液体肥料を使うのがよいだろう。

 葉面散布は速効性の点ではまことに便利な方法であるが、肥料はやはり根から吸うのが本当である。ただ、根腐れを起こして、肥料が十分に吸えないような場合や、急に葉の色が悪くなったときなどは葉面散布に頼るのが一番で、いうなれば、栄養剤の注射のようなものだと理解すればよいだろう。ところで、例外的ではあるが、アナナス類は根に肥料をやるより、葉に与えた方がよく育つという面白い植物だ。これは、葉に吸収りん毛という肥料分を吸収できる組織が発達しているからだ。