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鉢物の管理の基礎

害虫のこと(病気はここをクリック)

○主な害虫と被害
☆ハダニ類:たいへん小さい虫なので気づかないことが多いのですが、葉の色が悪くなって、何となく生育が悪いときはこの害虫による場合が多いのです。こんなとき、葉の裏側を注意して見れば、肉眼でも分かります。色は白っぽいものが多いが、赤く見える種類もあります。多発すれば、くもの巣状に糸を引きます。
☆アブラムシ:虫の色は緑や褐色、黒など時期によっていろいろで、体長は2〜3oあり、新芽を好みます。多発すれば、生育は悪くなり、排泄物が茎葉についてべとべとし、黒く汚れるすす病が発生します。この排泄物はアリの好物ですから、戸外に置いてある観葉植物にアリが歩いていたらアブラムシを疑って下さい。また、アブラムシはウイルス病を感染させる媒体です。
☆カイガラムシ類:白い綿状や貝状の1〜5oの虫で、茎や葉について動きません。汁液を吸うので生育が悪くなりますが、多発するとアブラムシと同じように、すす病が発生します。なお、根につく種類もあります。
☆アザミウマ類:新芽に着くたいへん小さな虫で、気付かないことが多いのですが、花に白い縦縞や筋が発生したり、葉にも同じように細い白の筋が入ったり、縮れが出たりするとこの虫を疑ってみて下さい。小さな虫ですが新芽付近をよく観察していると肉眼でも観察できます。この虫はスリップスともいいます。
 以上が4大害虫ですが、他にオンシツコナジラミなども発生することがあります。また、虫ではありませんが、ナメクジも葉や花を食べます。
○予防
 まず何より予防が大切です。正しい栽培管理をして、早期に発見し早く対策を取ればそんなに被害が出るものではありません。
 ハダニ類やカイガラムシ類は高温乾燥の条件で発生します。春〜夏にかけて発生が多いのですが、日常に葉水をこまめにやっておれば、発生することは少ないのです。葉水はもし害虫が発生していても洗い流す効果があります。ただし、花が咲いている植物には葉水をやってはなりません。それは灰色カビ病などの病気を蔓延させるからです。
 害虫はどこかから飛んで来て、卵を生まなければ、発生するわけがありません。だから、室内に置いている観葉植物に害虫が発生することは少ないのです。しかし、戸外に出したときや、新しく入手したときが、害虫を持ち込む機会になります。だからといって、戸外に出すことを恐れてはなりません。よい環境を与え、植物を健全に育てることが、まず何より病害虫の予防になるのですから。害虫が活躍する春以後は、戸外では葉上から水を与えるようにします。
○早期防除
 早期発見、早期防除が重要です。発見すれば、まずは植物から虫を捕って殺すことです。カイガラムシなどは古い歯ブラシでこすり落とすだけでほとんど絶滅できます。アブラムシも始めは新芽付近だけですから、手でこすり落とすか、戸外に出して水をかけて吹き飛ばすのがよいでしょう。ハダニ類は水で洗う効果が非常に大きいのです。
○農薬は最後の手段
 どうしても防げない場合は殺虫剤を使います。でも手遅れになってからでは薬でも防ぐことはたいへんですから、ある程度は早く判断しなければなりません。農薬は正しい使い方をしなければなりません。袋やビンの裏側に効果のある害虫が記載されていますから、それを見て適応した農薬を選んで下さい。ハダニ類はダニ専用の殺虫剤でなければほとんど効果がないのです。濃度は観葉植物の記載がなくても、他の作物での濃度を参考にすればよいでしょう。濃くすれば効果が高くなるわけではなく、むしろ植物に薬害が出るおそれがあります。適正な濃度で正確に希釈することが原則ですが、薄いめの濃度で、少し多めにまくのが最も効果的です。
 一週間ほどして、再度散布することを奬めます。というのは、残っていた卵が新しくふ化している可能性があるからです。農薬を使う以上は、虫を完全に絶滅させなければなりません。中途半端な使い方をすると、だんだんと薬に抵抗性の強い虫が増えてきて、防ぎきれなくなるからです。
 なお、農薬は必ず戸外で、風上の方から散布して下さい。