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鉢物の管理の基礎

鉢カバーや装飾鉢のこと


○欧米では鉢カバーは常識
 鉢物の生産農家は、鉢のデザインを考えたり、鉢そのものにも工夫を凝らして鉢物の商品性を高めようと努力して生産しています。しかし、欧米の場合は、農家は生産のための鉢の工夫はしても、装飾的な視点はあまり考えていません。それは家庭での飾り方に違いがあるからです。日本ではそのまま室内で飾る場合が多いのですが、欧米では鉢カバーをつけて室内に飾る習慣が一般的です。そして、日本人が活け花のための花瓶をいくつか持っているように、陶器製などの立派な鉢カバーを準備しているようです。
○植木鉢は装飾に限界
 農家は、大量生産で、少しでも安く作り上げて出荷しなければなりませんから、農家の工夫する鉢にはどうしても経費的な制限があります。だから、植木鉢はいろいろ多様化してきたとはいえ、農家が出荷してくる鉢物の鉢(園芸店では普通は植え替えないでそのまま販売している)では装飾品としての限界があるのはやむを得ません。そこに鉢カバーの必要性があるのです。
○植物を引き立てる
 活け花が花瓶との調和で成立しているのと同様に、植物も鉢との調和が必要です。この役割が鉢カバーです。鉢カバーを付けないのは、下着のままで部屋にいるようなものと考えたいものです。美しい上着を着てこそ、観葉植物のよさは引き立ってきます。ゴージャスな雰囲気も楽しめます。下着も美しい方がよいわけですから、植木鉢は植木鉢で工夫がいりますが、室内ではあくまで、美しい上着としての鉢カバーを使うのを前提にインテリアを楽しみたいものです。
○鉢カバーはあらかじめ準備
 鉢はサイズがいろいろですから、鉢カバーのサイズもいくつか準備しておかなければなりません。また、植物によって似合う色合いも異なります。華やかな植物には濃い色の鉢カバー、地味な植物は明るい色の鉢カバーが似合います。この鉢カバーにはどんな植物が似合うだろうかと、逆に気に入った鉢カバーを主役に、植物を選ぶぐらいの感覚も欲しいものです・
 日本は生け花の国ですから、花瓶は高級なものがいくらでもあります。しかし、残念ながら鉢カバーはあまり高級なものを見かけません。でも、徐々にではありますが、それなりのものが出回るようになってきました。気に入ったものがあれば、手に入れておきたいものです。
○鉢カバーの種類
鉢カバーの種類は陶器、藤、金属、石、木、プラスチックなど多種にわたります。
 陶製:陶器は風格があり、高級鉢カバーの代表です。美しい絵模様がデザインされたもの、釉薬の美しさが伝わるものなど、いつまでも飽きがこないものを準備しておきたいものです。最近は輸入品がかなり出回っています。
 藤製:藤は、自然物であるだけに落ちついた雰囲気で、ほとんどの植物によく似合います。輸入品の比較的安価なものが出回っており、価額的に入手しやすい鉢カバーです。洋間、和室などどこに置いてもよく合います。大きな篭を使い、数種類の鉢を並べてアレンジする使い方にも適しています。
 金属製:ステンレスの寸胴型のものが出回っています。メタリックな雰囲気が面白い、洋間向きのものです。
 木製:木は、自然の素朴な雰囲気があり、ほとんどの植物によく合います。また、木は日曜大工で、自分で作ることも簡単なので、好みの形のものを作って楽しむのもよいでしょう。