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鉢物の管理の基礎

光の強さ、日長と鉢花

○光の強さと生育
 植物は太陽の光エネルギーを使い、水と炭酸ガスからでんぷんを作りますが、これを光合成といいます。ですから、植物の栄養の根源は、肥料ではなく、光と水と二酸化炭素なのです。光合成が最高になるのは光が強い時に植物は最もよく育ちます。しかし、最適な日光の強さは植物によって違います。
▲陽性植物
 強い日光のもとでよく生長し、弱い光では生長が極端に悪くなる植物のことです。これらの植物は、日照不足になると茎が徒長し、葉は薄くなり、花が着かなくなります。例えばコスモス、ハイビスカス、ブーゲンビレア、ガーベラ、ペチュニア、チューリップなどです。なお、陽性植物といっても、好適な光量は植物によって少しは異なり、夏の強光は避けた方がよいものもあります。
▲陰性植物
 弱い光のもとでよく生長する植物のことです。強い光に当てると葉焼け、葉の変色などを起こし、うまく育ちません。例えばセントポーリア、クンシラン、グロキシニア、ストレプトカーパスなどです。なお、好適な光量は植物によってかなり異なりますが、鉢花では夏の光を60〜90%遮る程度を好む植物が多いのです。
▲陰陽性植物
 耐陰性があると同時に、強光下でもよく育つ植物のことで、クチナシ、アジサイなどです。
○日長時間と開花
 四季それぞれに咲く花は、毎年決まった季節に開花します。植物が季節を感じ、花芽を作る時期を決定する大きな要素の一つに、日長時間があります。日長時間というのは、一日のうちの明るい時間のことで、日の出から日没までの時間に、1時間を足したぐらいの時間です。というのは、日の出前と日の入り後の三〇分ぐらいは十分に明るいからです。これを植物は昼だと感じています。 植物は日長時間に対する反応によって、短日植物、長日植物、中性植物の三つに大きく分類されます。
▲短日植物
 日長時間が、ある限度以上に短くなると、花芽ができて開花する植物で、限度の時間より長いと花芽はできません。この限度は13〜14時間の植物が多いのですが、これは季節でいえば8〜9月ごろです。
 キク、シャコバサボテン、ポインセチア、アサガオ、サルビア、マリーゴールド、コスモス、ケイトウ、ホウセンカ、カランコエなどの、主に秋咲きの植物がこの仲間に入ります。これらの植物は秋に電灯の照明の当たる場所に置けば花は咲きません。電照ギクというのはこの反応を利用して開花を遅らせたものです。逆にシャコバサボテンやポインセチアは日長を短くして秋に咲かせています。
▲長日植物
 日長時間が長いほど花芽ができやすい植物で、短いと花芽はできにくくなるか、開花が遅くなります。
 アスター、ナデシコ、ストック、ルピナス、カルセオラリア、キンギョソウ、ペチュニアなど、主に春咲きの植物がこの仲間に入ります。
▲中性植物
 日長時間に関係なく花芽ができて、開花する植物です。
 ゼラニウム、シキサキベゴニア、カーネーション、バラなどの四季咲きの植物や、多くの熱帯原産の植物がこの仲間です。 しかし、品種改良によって四季咲き性になった植物はもとの性質を少しは残しています。たとえば、カーネーションは元々春咲きの長日植物でしたが現在は四季咲き性になっています。でも春には開花しやすい性質はかなり残っています。
 観葉植物類は、一般的に中性のものが多いようです。