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鉢物の管理の基礎

鉢物の肥料・・・やりすぎに注意!!
 肥料は植物の大切な栄養源です。肥料分がなくては植物は育ちませんが、多すぎると根を痛め、枯れてしまいます。適当な量がよいことは人間の食事と同じことです。

○植物に必要な成分
 植物の生育に必要な肥料成分は、窒素(N)、りん酸(P)、カリ(K)が代表的で、これを三大要素といいます。この他、カルシウム(Ca)やマグネシウム(Mg)も重要で、これらが多量に必要な要素です。他に微量だけれどどうしても必要なものとして、鉄(Fe)、ほう素(B)、マンガン(Mn)など多数の要素がありますが、一括してこれらを微量要素といいます。
 肥料を施すのは普通は多量要素です。微量要素は、普通の鉢土に自然に含まれているので、施す必要は特別な場合を除いてほとんどありません。
○肥料の種類にはどんなものがあるか
 肥料の種類は多いのですが、大きく分けると、有機質肥料と化成肥料、水に溶かして使う液肥などです。
☆有機質肥料:菜種油粕や骨粉,鶏糞などが有機質肥料です。これらは微生物に分解されてから植物が吸収できる成分になるので、最初の効きが悪く、次第に肥料効果が出てきますが、1〜2か月間ゆっくりと効きます。しかしカビが発生したり、臭気が出るのが難点です。戸外では使えますが、室内には不向きです。施す目安は4号鉢で小さじ1杯、5号鉢で小さじ2杯程度で、これを鉢の周囲の方に置きます。暖かい季節で2か月に1回程度施します。
☆化成肥料:速効性のものと緩効性のものとがあります。
 緩効性(かんこうせい)のものは、水分によって少しずつ溶けて、長期にわたってゆっくりと効くものが多く、しかも清潔ですから、鉢物の肥料には最も適しています。有効期間は肥料や温度環境によって異なりますが、およそ2か月程度の肥効期間があります。肥料の種類にもよりますが、直径5o程度の粒状のもので、4号鉢で3〜5粒、5号鉢で5〜7粒程度を、鉢のはしの方に置きます。暖かい季節で2か月に1回程度を目安に与えます。
 速効性のものは、急速に肥効が現れるので、施肥の調節が難しく、根傷みを起こしやす問題があり、鉢物には不向きです。
☆液体肥料:液肥は速効性肥料ですから、すぐに効かせたいときは効果的です。肥切れしたときや、春先のスタートの肥料などに向いています。また、肥効期間はせいぜい一週間以内ですから、冬に肥料分を持ち越したくない秋の施肥にも向いています。粉末のものと液体のものがありますが、いずれも水で薄めて使います。速効性ですから濃度を誤ると根を痛めます。薄いめにして、回数を多く与えるのがよいでしょう。目安は1週間に1回です。
○肥料の成分含有量に注意
 市販肥料は、すべて成分含有率が記載されています。たとえば、9・8・7などと書いてあります。これは窒素、りん酸、カリの順の含有率(%)を示しており、たとえば窒素は9%という意味です。この3つの成分がほぼ同じ程度含有率であれば、鉢物一般に使うことができます。少しくらいなら成分の比率に差があってもかまいません。用途別に、観葉植物用、トマト用などとして販売されている商品がありますが、種類にこだわる必要はあまりないでしょう。同程度の比率のものであればほとんどの種類に共通して使うことができます。
○いつ与えるのか・・・肥料を与えるのは生長の盛んなときだけ!!
 植物が肥料を吸収するのは、生長が盛んなときだけです。生長が止まっている秋の後半から冬にかけてはほとんど吸収しません。多くの観葉植物や鉢花は、4月か5月ごろから生長し始めるので、それから肥料を施します。そして,8月か9月を最後に、10月以後は肥料はほとんどやりません。冬に肥料を与えると、吸収されずに根を痛める有害な働きをします。
○葉の色を観察しよう
 肥切れすれば、葉の緑色が薄くなります。こんなときはすぐに肥料を施さなければなりません。
 葉に白やまだら模様が入ったり、周辺が枯れるなどの異常が現れたときは微量要素などの欠乏が多いのです。でも、原因は肥料の不足よりも、根が傷んで養分を吸収できない場合が多いのです。こんなときに肥料を施せば傷を痛めるだけです。むしろ、植え替えなどを行い根腐れが起こった原因の方を考えて対策をとるべきです。
○活力剤は肥料ではない。
 活力剤といってるものは、中には肥料分が微量含まれているものもありますが、多くのものは肥料ではありません。どちらかといえば、微量要素的なものと考えるのがよいかと思います。