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鉢物の管理の基礎

温度と生育
 生育適温は種類によって異なりますが、およそ昼は20〜25℃、夜は15〜20℃程度です。昼30℃、夜25℃を越すと、ほとんどの植物は生育が不良となります。日本の夏は、これをはるかに越える過酷な気候です。

 花芽ができるための適温は植物によって異なりますが、夜温15℃前後のものが多く、低温性の植物で10℃前後、高温性の植物でも20℃程度です。昼温の影響は比較的少ないのですが、適温は20〜25℃程度です。昼30℃、夜25℃を越すと花芽はできにくくなります。

 なお、一般に昼夜の説明なしに温度だけで示している場合には、普通、生育に影響の大きい夜温のことを指していることが多いのです。

冬は生育適温以下の過酷な季節ですから、もっぱら耐えるシーズンだと思われがちです。たしかに熱帯原産の植物は、暖かい場所に置いて、いかに上手に冬越しさせるかが大切です。しかし、温帯原産の秋まき一年草、秋植え球根類、宿根草、落葉性の木本などは、冬の低温は必要なのです。これらは秋に休眠に入り、冬の低温で休眠が破れ、暖かい春の気候で生長し、開花にまで進みます。冬の低温にあわなければ春に順調な生育をしません。どの程度の低温が必要かは種類にもよりますが、普通は1月中旬ごろまでの寒さが必要です。例えばアジサイやチューリップなどは年内に暖かい室内に取り入れても開花しませんが、1月以後からは暖かくするほど早く開花します。キクも同様で寒さに遇わなければ暖かくしても伸びてきません。

 一般に温帯原産の植物は冬の低温が生長の活力を高める役割をします。一方、夏の暑さはその後の生長の活力を低下させます。春と秋は同じような適温の季節でありながら、春の方が生長がよく、秋はあまり生長しないことで、このことは理解できると思います。

 熱帯原産の植物は、よほどの高温性のものでなければ、普通は越冬温度は10℃程度ですから、市販されている鉢物類は、室内で十分に冬越しできます。