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園芸豆知識・雑学編A植物知識編





ハボタンは植物としてはキャベツそのもの
図 鑑






@名古屋系

A東京系

B大阪系

Cクジャク系


 ★冬花壇に必須のハボタンは日本の誇る観賞植物です。実は、意外に思われるでしょうが、ハボタンは植物的にはキャベツと同じ種(種類)なのです。さらに驚くことに、カリフラワー、ブロッコリー、メキャベツ、コールラビー、ケールなども同じ植物なのです。

 

D踊りハボタン
★キャベツの先祖が世界各地に広がって、いろいろな国で独特の発達を遂げまましが、どこの国も野菜としての改良をしました。しかし、日本だけは観賞植物として改良を進めました。これはたいへんに特異なことで、日本の江戸時代はそれだけ豊かだったと見るのか、ともかく、華やかな文化がその方向へ進めたと見るべきなのでしょうか。ちなみに、ハボタンのことを英名では「鑑賞キャベツ」(ornamental cabbage)といいます。

 ★また、同じハボタンでも、日本では地方によってかなり特徴的な発達を遂げました。東京(江戸)系は葉が丸く(写真A)、名古屋系は葉の周縁が強い縮緬状(写真@)、大阪系はその中間型(写真B)と、それぞれかなり特徴のある発達を遂げました。さらに、戦後派ではありますが、葉の切れ込みが深いサンゴ系やクジャク系なども加わりました(写真C)。そして、ハボタンは日本発で世界に発信され、今では各地の温帯地域の冬花壇を彩っています。

 ★ハボタンは基本的に紅白2色あり、これを組み合わせて、正月の縁起物として門松などに飾られてきました。これを多少専門的に解説すると、白系は葉に葉緑体以外の色素を持たず、赤系はアントキアン色素を持っています。そして、一定以下の低温に遭ってから出葉すると葉緑素が抜け、前者は白色に、後者は紫赤色に色づきます。 それまでに分化していた葉は緑色のままに残り、これが周縁部を縁どり、着色した中心部の葉とのコントラストが美しくなるのです。ですから、低温のない熱帯ではこの美しい色は出ません。

 ★ちなみに、ハボタンは園芸的には一年草ないし二年草とされていますが、実際には多年草です。それで、花後に摘芯して枝を3〜5本出させ、これを伸ばして、そのそれぞれの先端に結球をさせる仕立て方ができます。これを「踊りハボタン」といいます(写真D)。少なくとも栽培期間は2年は必要ですが、その枝ぶりが面白く、関西では古くからこの仕立て方を楽しんできました。

 ★キャベツの仲間はたいへんに多彩で、これが同じ植物なのかと不思議に思えるほどです。以下にその仲間の野菜の写真を並べましたが、ハボタンと同じ種だとは人間の改良力は凄いものですね。