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園芸豆知識・雑学編@植物と民俗、お国ぶり編





ヘチマのこと(ヘチマは野菜?)






@ヘチマたわし(タイ)

Bヘチマの幼果(野菜:台湾)

Dトカドヘチマの幼果(野菜:台湾)
 ★ヘチマといえば「ヘチマたわし」を思い浮かべます(写真@)。棚作りをして、夏の日陰をつくり、長い果実を観賞し、果実からは「たわし」を作り、最後は茎を切ってしみ出る水液をビンに取り込み、化粧水として用いるなど、日本人の生活には欠かせない植物でした。


Aヘチマの棚作り(京都植物園)
 ★ヘチマは熱帯アジアを原産地とするウリ科の蔓性の一年草で、巻きひげでからみつきながら、茎は長く伸びます。雌雄異花で7月から9月ごろ、黄色の花が咲きます。この花がたくさん咲いた姿はなかなか美しい(写真C)。果実は細長い円筒形で、太さや長さは品種によってかなり異なりますが、普通は30〜60cmくらい、ときには2mになる長大なものもあります(写真A)。

 ★よく成熟した果実は、水につけて果肉を腐らせ、残った網状の繊維をたわしや靴の下敷きなどに利用してきました。さすがに、現在は、化学繊維に押されて、繊維用に栽培するのは希になっています。

 ★ところで、ヘチマは国際的に見ると野菜でもあるのです(写真B)。ヘチマを食べると云えば、日本人はあのたわしのようなものを食べるのかと驚く人もあるかと思います。でも、食べるのは幼果で、堅い繊維を食べるわけではありません。熱帯地方では重要な果菜ですが、日本でも、沖縄ではニガウリ(ゴーヤ)と並ぶ重要な果菜なのです。

Cヘチマの花

Eトカドヘチマの棚栽培(台湾)
また、京都比叡山山麓の赤山禅院では中秋の名月の日にヘチマ汁が参拝者に振る舞われます。「ぜんそく封じ」の行事ですが、昔から日本でもヘチマを食する習慣はあったように思えます。

 ★さて、どのような食べ方をするのかといえば、用途は多様です。油炒めや卵とじなどにしますが、みそ汁に入れてもなかなかのものです。

 ★ヘチマの繊維は、かって日本の輸出品でしたから、日本では繊維の発達が優れた品種を多数育成してきました。日本独特のものです。とはいいながら、熱帯アジアの国で、このたわしは現在も使われます。この繊維用品種ですら、幼果は食べることが出来るのです。

 ★ヘチマ属ではもう一種、トカドヘチマという種類も野菜として広く出回っています(写真DE)。ヘチマの学名はLuffa cylindricaで、トカドヘチマの学名はLuffa acutangulaです。このトカドヘチマは、果面にある稜線が角張って10稜あるので、切れば10角に見えます。ですから、トカド(十角)の名が付いています。これも、ヘチマと同じく野菜としてだけでなく、「たわし」にもなります。

 ★下の写真FGHは中国、ラオス、タイのフリーマーケットで写したものですが、東南アジアではどの国でも、このような姿で販売しています。



Fラオス

G中国福建省

Hタイ