園芸豆知識・雑学編@植物と民俗、お国ぶり編





ハスのことB食べる(レンコンと種子)
図 鑑






@ハス田(中国)
 ★ハスは仏様へお供えする花として重要ですが、食料としてもたいへん重要です。


A蓮根(台湾)

B蓮根(中国)
 ★まずは何よりもレンコンがあります(写真A、B)。ハス(蓮)はレンと発音しますから、蓮の根、すなわち蓮根ですが、これは、ハスの地下茎が肥大したものです。

C蓮根の澱粉で作った笊(ざる)に盛りつけた料理(台湾)
地下茎の中には空洞があり、いくつかの節に分かれていますが、輪切りにすると穴が多数空いており、このことから「先の見通しがよくなるように」との縁起で、日本では正月のおせち料理には欠かせない食材となっています。ちなみに、蓮根の穴は8個ほどあるのが普通で、根が呼吸するための穴です。

 ★蓮根の料理は煮物、酢の物と多様で、蓮根をすりつぶして澱粉を取り、砂糖を加えて葛湯のような蓮根湯を作ったりもします。しかし、ここでは料理の談義は省きます。

 ★台湾のレストランで蓮根の澱粉で作った笊(ザル)に盛りつけた料理が出たのには驚きました(写真C)。レンコンの澱粉でウドン状のものを作り、これを編んでザルにするのだそうです。容器まで食べて下さいと言うわけでしょうか。食してみると意外と美味いと思いました。


Dハスの種子(ミャンマー)

Eハスの実で作った甘納豆(日本)

Fハスの実で作った甘納豆(台湾)
 ★ハスの種子も澱粉が豊富で、中国や台湾ではかなり日常的に食するようです。アジア各地のフリーマーケットでは、野菜売り場でハスの実を売っているのを見かけます(写真D)。

G料理に使ったハスの実(台湾)

H粽(チマキ)を包むのにハスの葉を使う(台湾)
日本では食品としてハスの実を販売されているのは見たことがありません。しかし、甘納豆などに加工して販売されているのを時に見かけます。写真Eは、「はすの実甘納豆」と名付けて売っていたものですが、これは、愛知県の尾張地方西部のレンコン産地の近くで写したものです。台湾や中国ではこの甘納豆を普通に見かけます(写真F)。

 ★ハスの実はそのまま中華料理などにも用いますが、一見したところギンナンの実かと間違えそうです。しかし、ギンナンよりは淡泊な味がします(写真G)。また、実を磨り潰して汁状にしたり、飴に加工したり、月餅などにも入れるようです。

 ★粽(チマキ)は竹の皮か笹の葉で包む場合が多いと思いますが、中国や台湾ではハスの葉も使います。特に、広東チマキと称するものはかなり大形のチマキで、これはハスの葉を使います(写真H)。

 ★茎も茹でて食するそうですが、具体的にはまだお目にかかったことはありません。また、ハスの花などを使った蓮花茶などもあるそうです。

 ★レンコンはハス田と呼ばれる低湿な水田で栽培されます。日本の産地では茨城県が有名ですが、その他、山口、愛知、徳島など全国各地にあります。中国では、湖北省、安徽省、浙江省、江蘇省などに分布します。

 ★ハスは用途の広い植物ですが、仏教との関係は「ハスのこと@」で、装飾関係は「ハスのことA」で記載しています。