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園芸豆知識・面白い形態編





サルスベリの芸術 「福禄寿喜」の字と「壺」
図 鑑






@福禄寿喜とサルスベリの幹で書いた文字(中国四川省)
 ★サルスベリを使った芸術的とも言える仕立て方を紹介しましょう。

 ★写真@は、「福禄壽喜」とおめでたい字を並べた4点セットの植木です。1本の苗を複雑に曲げながら字の形に育てたものです。見事に字の形になっています。字の大きさもよく揃っています。何と気の長い作品でしょうか。1字完成するのにどれだけの労力と時間、技術が必要だったでしょうか。凄い根気だと思います。しかも、これだけの木が畑一面に大量に並んでいるのです。

 ★「壽」は現在は略字になって、我々は「寿」と書きますが、ここでは正しく複雑な「壽」の字にしています。壽の字を拡大した写真Aを見ても見事な加工ぶりが伺えます。そして、字の上方ではサルスベリが、花盛りです。このほかに「発」の字も作ります。「発」は発展の意味でやはり目出度い字です。

A写真@の壽の地の拡大。1株のサルスベリで作っている(中国四川省)。



Bサルスベリで作った壺。多くの苗を編み込んで作っている(夏の状態)(中国四川省)。

Cサルスベリで作った壺(冬の状態)(中国四川省)。
  ★ここまでの解説で、この植木がどこで作られているものか、お気付きになったでしょう。中国なのです。四川省成都市の近郊の温江区というところに大きな植木産地がありますが、ここで盛んに行われている仕立て法です。

 ★温江の植木産地では、写真Bのような壺型に仕立てたサルスベリの生産も盛んです。若い苗を壺状に編み込んだ見事なものです。冬には壺だけの姿になりますが(写真C)、夏は、壺に活け花をしたような姿になって、サルスベリの花が咲き続けます。サルスベリは花の期間が長いので、この壺は長い間、花を楽しむことが出来ます。


Dイチョウの古木。枝を雲形に極度に曲げている(中国四川省)。
 ★人間の技術は凄いとは思いますが、サルスベリにとっては、何とも気の毒な仕立て方ですね。

 ★サルスベリとは関係ありませんが、この成都の植木産地は枝を曲げるのが好きなようです(中国全体に共通しているのかもしれませんが)。写真Dはイチョウの凄い古木ですが、この枝もよく見ればくねくねと雲形に曲げられています。写真の場合は直径が1m以上もあるすごい古木ですが、もっと小型の盆栽でもイチョウはこのように雲形の枝に仕立てています。蛇が這っているようで、あまりいい感じがしないのは、私の偏見なのでしょうか。