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園芸豆知識・雑学編@植物と民俗、お国ぶり編





タイの花数珠(プアン・マーライ)のこと






@自動車のバックミラーに取り付けたプアンラーマイ

A大きな祠はプアンラーマイでいっぱい
 ★タイでは「プアン・マーライ」という花飾りがたいへんに目に付きます。プアン・マーライは「花数珠」というか、「花輪」というかそんな感じのものです。お寺や精霊(ピー)を祀る祠にはこのプアン・マーライがたくさん供えられています(写真A)。また、自動車の運転席にぶら下げているのをしばしば目にします(写真@)。結婚式や葬式、お祝いや感謝の気持ちを表す贈答にも使うようです。

 ★この花飾りは屋台のような店で売っています。フリーマーケットなどでは、軒を並べてデザインを競うようにして販売しています。また、大きな寺院などの近くでもこの屋台風の店があります。そこでの様子を見ていると、この花飾りで使う花の消費量はたいへんに多いように思えます。

 ★使う花の種類は、マツリカ(アフリカジャスミン)と思える白花のつぼみをベースにしたものが多いのですが、マリーゴールド、バラ、マグノリアの仲間、センニチコウなども主役です。暑い国で、水も与えられない状態で飾るのですから、日持ちの良い花が選ばれているように思えます。もっとも、ジャスミンのつぼみはポリ袋に入て、砕いた氷の中に入れて管理しています。そして、花数珠の作成作業をするまでは氷漬け状態にしてありますから、日持ち性への配慮はかなり行われているようです。出来上がった商品を氷の上に並べて販売している場合もあります。ジャスミンがベースですから、花数珠はよい香りがします。

 ★プアン・マーライそのものの歴史までは知りませんが、マリーゴールド(原産はメキシコ)やセンニチコウ(原産は熱帯アメリカ)などが活躍していることを考えると、花材の変遷はかなりあったのではなかろうかと思えます。

 ★花数珠の形はいろいろですが、基本的には糸を通して数珠状に編んだものです。屋台風の店では売り子の女性が花数珠作成用の専門の長い針で花を巧みに編んで造っています。


 ★ちなみに、精霊を祀る祠は、タイではたいへんな数があるように思えます。比較する対象ではありませんが、数的なことをわかりやすく日本流に表現するなら、街角でよく見かける点ではお地蔵さん、ホテルや会社などでよく見かける点ではお稲荷さんを思い浮かべますが、両者を併せたよりもさらに多いように思えます。

 ★精霊の種類は違うのかもしれませんが、精霊を祀る祠は東南アジアのかなりの国にあります。そして、どの国も花が供えられます。たとえば、お隣の国のラオスではお供えする花の形がかなり異なります。マレーシアやミャンマーでは、花壺に花を活けます。このプアン・マーライの形態はタイ独特のデザインのように思えます。

  ★以下にそのデザインの数々と販売している風景の写真を紹介しましょう。写真はバンコクとチェンマイで写したものです。



ジャスミンベースでバラの赤色がアクセント。

ジャスミンベース。後方はマリーゴールドとセンニチコウ単独

マリーゴールド単独

ジャスミンベースでマグノリアを添える。

ジャスミンベースでかなり複雑に多種の花を組み合わせている

センニチコウ単独

マリーゴールドがベースの長い花数珠

ジャスミン単独の長い花数珠。マリーゴールドの方は紅いリボンを使っている。

小さな円形を得意にしているような感じで、デザインは多様

かなり高級なデザインのものを売っている。ポリ袋で包んで乾燥を防いでいる。

砕いた氷の上に並べて売っている店もある

同左





 ★以下はラオスの例です。ラオスも同じような用途でマリーゴールドやジャスミン、バナナの葉を使った仏花用のものがたくさん売られていますが、数珠の形ではなく、置物風になっています。

バナナの葉で鉢のようにしている
多少大きい篭盛風

バイクのハンドルにもこれを飾っている








★以下に精霊を祀る祠を少し紹介しましょう。祠の形は多彩ですから、一例にすぎません。


ラオス

ミャンマー

ミャンマー

マレーシア

ラオス

タイ