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園芸豆知識・雑学編@植物と民俗、お国ぶり編





中国の菊花展と千輪菊のこと






@菊花展((江蘇省)

A千輪菊(雲南省)

B千輪菊(雲南省)

C千輪菊(雲南省)

D千輪菊(江蘇省)

E福助作り(江蘇省)
 ★中国は鉢植えのキク作りがたいへんに盛んな国です。日本でも、秋になれば各地で菊花展があり、キクの愛好家達が、日常の努力の成果を競い合いますが、中国もそれは同じです。というよりも、中国の方がはるかに盛んなように思えます。多くのお寺や公園など、人の集まる場所では菊花展が開かれています(写真@)。

 ★中国の菊花展を見ると、日本の菊花展で見る雰囲気とは何となく異なるように思えます。それは、仕立て方の違いとか、仕立て方の考え方の違いと云ったことでしょうか。

 ★まず目に付くのは千輪菊と懸崖菊が巨大で、豪華なことです。

 ★千輪菊は、まさに字のごとく千輪あるのではなかろうかと思うほどに、多数の花が着いているのをよく見かけます(写真A〜D)。これだけ巨大な千輪菊は日本で見るのは希なように思いますが、中国ではかなり普通に見かけます。見事と云うほかありません。細かく見れば、輪台のつけ方が多少は雑ですが、全体を見れば、そんなことはあまり気にならないように思います。


F巨大な懸崖菊(雲南省)
 ★懸崖菊もやはり巨大なものをよく見かけます。畳一帖どころではない大きさのものです。長さが4〜5mはあると思われるものも見かけます(写真右上)。花のそろいが悪いではないかと批評する人もいますが、これだけ巨大だと、上から下まで開花の時期をそろえるのもたいへんなことでしょう。懸崖とは逆に、上向きに伸びる仕立てのものもかなり見かけます(写真G)。

G上に長く伸ばした小菊の仕立て(江蘇省)
柱状に数メーターの高さに仕立てたものも見かけます。日本ではあまり見かけない仕立て法です。

 ★大輪のキク(写真E)については、日本と考え方がかなり異なるようです。日本では、「個の美」を競うように思いますが、中国では「群の美」を楽しむように思います。ですから、一鉢だけ見れば、多少の問題はありますが、多数の鉢を密に並べて花壇組みをして、集団で見ると、これはこれでなかなか美しいなとも思います。

 ★たとえば、日本では輪台の高さを調節して、最も美しい花形になるように工夫し、花を正確に水平にし、さらに、花弁の組み合わせを修正し、一つずつの花を最高に美しい状態にしようとします。しかし、そのような細かい配慮をしている様子はなさそうです。花が多少傾いていてもあまり気にしないように思えます。ときには、何のために輪台を着けているのだろうかと疑問に感じることもあります。でもこのあたりは考え方の違いと見るのがよいように思います。

 ★また、花の大きさも中国の品種は明らかに小さいと思います。ただし、日本の品種も多数導入されているので、最近は中国でも大きい花を見かけるようになりました。