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園芸豆知識・植物の名前雑学編






関係の無い国名が植物名になっているものあれこれ





 ★トルコキキョウ
 切り花や鉢花で広く出回ってるトルコキキョウは、原産地がアメリカ。しかもリンドウ科の植物です。アメリカともキキョウとも関係がないのにどういうわけか、和名はトルコキキョウです。でも、トルコ風呂とは違って、この美しい花の故に、トルコも怒らないことでしょう。ちなみに、トルコキキョウは、アメリカ原産なのに日本で改良が進み、世界に発信されました。世界での呼び名は学名のユーストマです。

 ★チョウセンアサガオ
 チョウセンアサガオはインド原産ですが、「チョウセン」という名がついています。チョウセンアサガオは、ダツラ属の植物ですが、ダツラ属の和名そのものがチョウセンアサガオ属ですから、アメリカ原産のものはアメリカチョウセンアサガオといいます。いずれも一年草ですが、近い仲間の木本性のものは、キダチチョウセンアサガオ属になり、やはりチョウセンとついています。ちなみに、アサガオとは関係はありません。

 ★アッツザクラ
 原産地は南アフリカで、アッツ島とは何の関係もありません。ただし、アッツザクラは和名ではなく流通名ですが、広く定着してしまいました。このような例は際限なくあります。

ユーストマ
(トルコキキョウ)


チョウセンアサガオ


ロードヒポキシス
(アッツザクラ)


 ★アイスランドポピー
 シベリア原産で、和名はシベリアヒナゲシですが、英名がなぜかIceland poppyなので、アイスランドポピーが一般的に通用しています。

 ★ドイツアザミ
 日本の山野に自生するノアザミは別名がドイツアザミといいます。日本原産であって、改良も日本で進められたもので、特にドイツとは関係はありません。この名が付けられたのはずいぶん古く大正時代といわれています。おそらく箔をつけるために当時の園芸商が命名したのが定着したように思います。園芸界の無責任な商魂は昔も今も同じですね。

 ★西洋アジサイ
 アジサイは日本の固有種ですが、装飾花だけが丸く盛り上がるように咲くアジサイをしばしば西洋アジサイと呼びます。これは、ドイツアザミの場合と違って、ヨーロッパで改良されたものが日本に里帰りした経緯から、在来の種類と区別するために、西洋アジサイと呼びました。しかし、最近はガクアジサイやヤマアジサイなど、装飾花だけでないアジサイも多く出回るようになり、西洋アジサイの呼称は次第に死語になりつつあり、最近は正しく単に「アジサイ」と呼ぶ方が多くなっているようです。一方で、素朴な感じの品種群に対して、あえてニホンアジサイと称して流通させている場合もあるようです。そのようなブランド化は、もともとすべてが日本原産であるだけにかえって奇異な感じがします。

シベリアヒナゲシ
(アイスランドポピー)


ノアザミ
(ドイツアザミ)


アジサイ
(西洋アジサイ)


 ★アフリカンマリーゴールドとフレンチマリーゴールド
 マリーゴールドにはフレンチマリーゴールドとアフリカンマリーゴールドなどがありますがいずれもメキシコ原産です。アフリカ北部に帰化した種を改良した系統がアフリカンマリーゴールドと呼ばれ、和名をセンジュギク(千寿菊)またはマンジュギク(万寿菊)といい、花は大輪で、やや高性です。メキシコからパリに導入されて後広がった系統がフレンチマリーゴールドと呼ばれ、和名をクジャクソウ(孔雀草)といい、やや小輪ですが、多花性です。両者は種が異なりますが、いずれも、原産国のメキシコの名が消えてしまっています。原産国のメキシコの名が使われているのはホソバクジャクソウ(細葉孔雀草)で、葉は細く、花は小さいのですが多花性で、流通名ではありますがメキシカンマリーゴールドと呼ばれています。ただし、これの生産量はかなり少ないように思えます。ちなみに、英名でポットマリーゴールド(pot marigold)と呼ばれるのはキンセンカで、これは属まで異なります。この名が日本での流通名にまで持ち込まれるのは困ったものです。

アフリカンマリーゴールド
(センジュギク、マンジュギク)


フレンチマリーゴールド
(クジャクソウ)


メキシカンマリーゴールド
(ホソバクジャクソウ)


 ★チョウセンアザミ
 総苞片や花床を食べる西洋野菜として、アーティチョークの名で知られる植物ですが、原産地は地中海沿岸地方、ただし、和名はなぜかチョウセンアザミです。アザミ属ではなく、チョウセンアザミ属の植物です。

 ★インドソケイ
 ハワイやタヒチで、歓迎や祝い事に使う「レイ」はこの植物の花で、熱帯では庭木として広く普及してます。インドソケイ(プルメリア)属の植物は7種ほどありますが、熱帯アメリカ〜西インド諸島が原産で、インド原産ではありません。

 ★オランダセンニチ
 管状花だけからなる卵形の頭花がユニークな植物ですが、おそらく命名の由来は、日本に渡来した江戸末期にオランダ経由で来たからでしょうが、原産地は南米で、オランダとは関係がありません。

アーティチョーク
(チョウセンアザミ)


プルメリア・ルブラ
(インドソケイ)


スピランテス・オレラシア
(オランダセンニチ)

 ★スエーデンアイビー
 プレクトランサス・アウストラリスのことを英名でSwedish ivy、日本でもスエーデンアイビーと云いますが、原産地はオーストラリアです。

 ★タイワンレンギョウ
 観葉植物あるいは鉢花として栽培の多いデュランタ・レペンスは沖縄では生け垣などに広く使われています。これの和名はタイワンレンギョウですが、原産地は北米南部から南米です。

 ★タイワンモミジ
 タイワンモミジはポリシャス(ポリスキアス)フルティコサの和名で、モミジのように細裂した葉が美しい観葉植物ですが、これの原産地はインド〜ポリネシアです。ポリシャス属の和名もタイワンモミジ属となっています。

 ★シャムオリヅルラン
 オリヅルランは古くからの観葉植物で、実用種は2種あり、一つはランナーが出て、それに着く子株が折り鶴のようなのでこの名がありますが、他の1種はランナーの出ないシャムオリズルランです。これの原産地はアフリカのガボンで、シャムとは関係ありません。


プレクトランサス・アウストラリス
(スエーデンアイビー)

デュランタ・レペンス
(タイワンレンギョウ)

ポリシャス・フルティコサ
(タイワンモミジ)

シャムオリヅルラン