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園芸豆知識・面白い形態編





幹が異常にふくらむバオバブとボトルツリー






@台湾で見たバオバブ(冬)

A台湾で見たバオバブ(夏)
  ★バオバブはマダガスカルのサバンナにそびえ立つ巨大な徳利状あるいは鼓状に肥大した姿が何ともユニークな高木ですが、その怪奇な木が林立する風景はマダガスカル独特の景観を形成します。高さは20mほど、直径は10mにもなる巨木です。そして、太い幹は、雨期に貯水し、乾期に耐える役割をします。葉は幹の上部にだけに着き、乾期には落葉して幹だけの姿になり乾燥に耐えます。

 ★サン・テグジュペリの『星の王子さま』で、星を破壊する巨木として描かれているのはこのバオバブなのです。

 ★バオバブはパンヤ科アダンソニア属の植物です。この属には10数種があり、そしてそのほとんどはマダガスカル原産ですが、アフリカに1種、そして、実は遠く離れたオーストラリアにも2種が分布しています。浜名湖花博でもバオバブが展示されました。

B鉢植えで流通するバオバブ


 ★ところで、バオバブという名前はアフリカでの呼称で、それが国際的な名前になっています。マダガスカルの名前ではないのです。ということは、正しくはアフリカに自生するアダンソニア・ディギタタ(Adansonia digitata)がバオバブなのですが、しかし、一般にはアダンソニア属のすべての種の総称としてバオバブと呼ぶ場合が多いのです。
 
 ★この種子を輸入して、育てた幼木が観葉植物としてときに出回っています(写真B)。掌状葉の可愛い姿をしています。また、植物園などにも植えられている場合がありますが、気候の違いもあってか、マダガスカルで見られるような姿に育ったものは日本ではまだ見たことがありません。沖縄では露地で育ちます。

 ★驚いたことに、台湾の台南市の郊外の農道で、バオバブの並木を見つけました(写真@)。100本以上はあったでしょうか。昔、種子をまいて育てた人がいたのでしょう。かなりの大木で、高さは10m以上、直径も2mほどはあるように思えました。間違いなくバオバブでしたが、どうもバオバブの雰囲気と少し違います。やはり、乾期の厳しさがない気候では、原生地のような姿にはならないのでしょう。台北にはバオバブの並木があるそうですから、台湾では各地にバオバブの大木があるように思えます。彰化県の植木産地の畑でもかなりのバオバブがありました(写真A)。 


C中国広東省で見たボトルツリー

Dタイのチェンマイ国際園芸博で見たボトルツリー
 ★ところで、バオバブのように幹が巨大な徳利型になる植物にボトルツリーという植物があります。バオバブの現物を見たことのない人なら、バオバブと間違えてしまいます。これはオーストラリア、クイーンズランド州原産のアオギリ科ブラキトン属のブラキキトン・ルベストリス(Brachychiton rupestris)という植物です。和名をツボノキといいます(写真C、D)。

 ★ブラキトン属はオーストラリア固有の属で、30種ほどあり、花も美しく、オーストラリアでは街路樹などに広く栽植されています。どの種も大木になれば幹が太る傾向がありますが、なんと言っても、ボトルツリーといわれるルベストリス種は、高さ10m以上に育ち、その幹が徳利状になった姿はたいへんに豪快です。