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園芸豆知識・面白い形態編





世界一大きい果物・ジャックフルーツ






@ジャックフルーツが高さ1mほどのところに鈴なりになっている(マレーシア)

A枝にもジャックフルーツがたくさんぶら下がっている(タイ)

B露店で販売されているジャックフルーツ(インドネシア)

Cジャックフルーツの果実の内部(インドネシア)
 ★世界一大きい果物はジャックフルーツです。

 ★果実はたいへんに大きく、長さ45〜70cm、径30〜40cm、重さは実に30kgの巨大な果実ができます。もっとも、長さ70cmもあるような巨大なものにはお目にかかったことはありませんが、40cmを超すような、そして重さも10kgを超すようなものは普通に見ることができます。熱帯果物の王様といわれるドリアンも大きな果実ですが、これよりも明らかに大きい果実です。

 ★この巨大な果実は幹に直接ぶら下がって着きますが、この重さでぶら下がっているのはまことに不思議な感じがします。そして、手の届く高さ付近でさえも、人の顔よりも大きな果実がぶら下がっている光景をよく目にします(写真@B)この様相は奇観と云うほかありません。雌花が着くのは幹や太い枝だけですから、この巨大な果実を支えることが出来るのでしょう。ただし、この木の下を歩くのは危険なように思います(写真A)。

 ★このジャックフルーツ、和名はパラミツ、別名はナガミパンノキ、中国名は波羅密、英名はjackfruit、学名はArtocarpus heterophyllus といい、クワ科、パンノキ属の植物です。樹高は20mほどにもなる常緑高木で、原産はインドですが、東南アジア各地で庭園樹あるいはコーヒーの被陰樹などに広く栽植されており、観光旅行などで寺院などを訪れても、手の届くような高さのところにこの大きな果実がぶら下がっている光景を普通に見ることができます。そのような木の上の方を見上げると、巨大な果実を数知れないほど多数ぶら下げています(写真A)。

 ★ジャックフルーツの果実は、表面は黄緑色で、小さなイボのような多肉質の刺に覆われています。刺と云っても痛いような刺ではありません。この皮を剥くと、種子の入った黄色あるいは橙色の果肉があり、これを食します(写真C)。

D果肉の部分だけを販売している(タイ)
果肉は甘味があり、柔らかく多汁質ですが、やや繊維質で歯ごたえがあります。タイなどのフリーマーケットでは、果肉部分だけを出して販売していることが多いようです(写真D)。

 ★ジャックフルーツの果肉は、ドリアンほどではありませんが、ドリアンにやや似た刺激臭があります。このため、これが美味いかどうかは人によってかなり評価が分かれるようです。

 ★なお、ジャックフルーツの幼果は野菜として利用し、また、種子は径2cmほどありますが、これは炒ったり煮たりして、やはり食用とします。

 ★また、木材は乾燥するとマホガニー色をしており、硬いので、建材、家具、仏像、印鑑、楽器などに加工されます。木心は黄褐色の天然染料として利用され、坊さんの法衣の染色などに使われます。

 ★熱帯アジアではバナナとともに、生活に密着した代表的な植物といえるでしょう。