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園芸豆知識・面白い形態編





巨大なムカゴができる不思議なヤマノイモ






@エアーポテト。タバコの箱(ロングタイプ)と比べれば大きさが分かる。
 ★直径10cmを超すような巨大なイモ?が空中にぶら下がる不思議な植物があります。この植物はヤマノイモの仲間で、ムカゴが巨大に発達したものなのです(写真@)。空中に馬鈴薯が実っているような感じなので、英名ではair potato(エアーポテト)といいます。


Aヤマノイモのムカゴ
 ★ところで、ムカゴとは、腋芽が肥大して小さな球根になったものです。ムカゴが出来る植物は、ヤマノイモ類が有名ですが、オニユリやシュウカイドウなどにも出来ます。日本で栽培されるヤマノイモ、ナガイモなど多くのヤマノイモ類の場合は、直径1〜2cmほどの球形のムカゴができ、これを播いて新しい植物を育てますが、食用にもします(写真A)。

 ★さて、この巨大なムカゴができるヤマノイモは、学名をDioscorea bulbifera といい、熱帯アジア〜熱帯アフリカの原産です。本種は世界的に見るとたいへんに重要なヤマノイモなのですが、変種もたくさんあります。

Cムカゴ(エアーポテト)がたくさん着いている状態

D巨大なムカゴ(エアーポテト)(タイ)
たとえば、日本に自生するニガカシュウ(Dioscorea bulbifera f. spontanea)もその変種ですが、これは苦くて食用にならず、また大きなムカゴもできません。同じく変種になるカシュウイモ(Dioscorea bulbifera fdomestica )は中国原産で、日本でも少しは栽培されますが、やはり大きなムカゴは出来ません。

Bエアーポテトの栽培(タイ)


 ★最近、この巨大なムカゴができる本種が、その珍奇性でもてはやされて、少し出回るようになりました。英名のとおりエアーポテトの名で流通しています。ただし、一部では宇宙イモの名でも出回っているようです。

 ★栽培は簡単で、普通のヤマノイモやジネンジョと同じように栽培すればよいのです。蔓性ですから支柱が必要です。写真Bはタイでの栽培風景です。多少の痩せ地でも十分に育ちますから、葉腋に次々とムカゴが出来てぶら下がる光景を簡単に楽しむことが出来ます(写真CD)。ただし、それほど美味いものではなさそうです。