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園芸豆知識・面白い形態編





飛行機を連想させる植物






@ヒコウキソウ
Christia vespertilionis

Aヒコウキソウ(銅葉系)

Bオリズルラン
Chlorophytum comosum

Cクラッスラ神刀
Crassula perfoliata var. falcata

Dクラッスラ紅笹
Crassula cultrata
★へリコプターを連想させる植物の種子のことを別項で書きましたが、ならば飛行機を連想させる植物はという話題に変えたいと思います。

 ★飛行機といえば、その翼か、または今ではあまり見かけなくなった懐かしいプロペラが思い浮かびます。まずは、その翼を連想させる植物にヒコウキソウという植物があります。

 ★ヒコウキソウはニックネームではなくれっきとした和名なのです。写真@Aがその植物ですが、葉が長さよりもはるかに横幅の方が大きいので、まさに、飛行機の翼のようです。しかも、写真@は念が入ったことに緑色の葉に入る褐色の斑模様までが翼らしさを強調しています。写真Aのように葉がやや小型で、赤褐色をした系統もあります。
 

 ★この植物は、中国南部からインドシナ半島にかけての地域に原産するマメ科の一年草です。ベトナムの農村部などでは、雑草として見かけます。草丈は50〜90cmほどになり、風に揺れている姿を見ると、この葉の姿に風情を感じます。この風情からか、英名ではbutterfly wing(蝶の翼)と云うようです。これもまたなるほどと思わぬでもありません。

 ★ヒコウキソウはその姿のユニークさの故に、鉢植えがかなりたくさん流通したことがありましたが、最近は少し減ってきたようです。

 ★オリヅルランはランナー(匍匐茎)が伸びて、その先に着ける子苗が折り鶴のように見えるのでこの名がありますが、英名はSpider plant(蜘蛛の植物)とか、Airplane Plant(飛行機の植物)といいます。蜘蛛に見るとは驚きですが、飛行機にも見るのでしょうかね(写真B)。


 ★次ぎにプロペラを連想する植物ですが、これは和名では該当するものが無さそうです。しかし、英名ではいくつかあります。いずれもプロペラを連想する形態をしています。

★ まずは英名でairplane plant(飛行機の植物)あるいは propeller plant(プロペラの植物)とされる植物は、日本では神刀(ジントウ)の園芸名があるクラッスラ属の多肉植物です(写真C)。これはベンケイソウ科クラッスラ属の多肉植物で、鎌形の葉が茎に対してほぼ垂直に近い状態で左右に出るので、2枚羽根のプロペラのように見えます。葉を一枚だけ見ると日本刀のようでもあります。神刀が日本に導入されたのは明治末年ですから、ライト兄弟が飛行機を発明したのが1903年(明治36年)であることを考えると、当時の日本の命名者にはまだ飛行機への連想が及ばなかったのかもしれません。

 ★同じベンケイソウ科クラッスラ属の植物のクラッスラ・クルトラタ(園芸名:紅笹)も英名はairplane propeller plant(飛行機プロペラの植物)です(写真D)。やはり多肉植物で、適度な厚みがありますが、私には神刀ほどにはプロペラに似ているようには思えません。

 ★以上は葉の姿からの連想ですが、花の姿からは、propeller banksia(プロペラバンクシア)と呼ばれるバンクシア・カンドラエアナ(Banksia candolleana)があります。オーストラリア原産のヤマモガシ科の植物です。さらに、propeller flower(プロペラの花) と云われているのは、アルネビア・プルクラ(Arnebia pulchra)で、中近東原産のムラサキ科の植物です。花がプロペラのように見えるようですが、私にはそうかなと云った印象を受けます。

 豆知識「ヘリコプターのような種子」参照