デンファレ(デンドロビウム・ファレノプシス系

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@無造作にデンファレの切り花を積み上げて販売している
(タイ)

A同上(タイ)

Bデンファレの生産風景(タイ)

Cバンコクの空港では土産用にデンファレを販売している
学名Dendrobium phalaenopsis
和名
別名 デンファレ
英名cooktown orchid
科名ラン科
属名デンドロビウム属
性状常緑多年草
原産地チモール付近
 デンファレ(デンドロビウム・ファレノプシスの略称)は切り花としては最も広く普及しているランなので、馴染み深いはずである。そのほとんどはタイからの輸入品で、バンコクの空港の土産物店でもタイ土産として植物検疫済みのものがたくさん販売されている。

 デンドロビウムは東南アジアを中心に世界各地に広く分布している多年草で、1000種以上があるとされており、日本にもセッコク(長生蘭)が自生する。

 デンドロビウムの形態的な大きな特徴は、茎が棒状になることで、節ごとに葉が出る。たいへん多くの改良品種や種間交配品種があるが、園芸的に多く出回っているものは、きわめておおざっぱに分類して、ノビル系とデンファレ系の2系統である。

 日本で単にデンドロビウムと称して鉢花などで広く流通しているのはほとんどノビル系であり、茎の節ごとに花が咲くのが特徴である。ノビル系はデンドロビウム・ノビル(Dendrobium nobile)の原種と、それに近いものとの交配品種群のことである。各節に咲く花は2〜3個であるが、茎の上半部の各節に咲くので花数も多くたいへん美しい。低温に強い品種群なので主に温帯地域で生産される。

 一方、デンファレ系は、茎や葉の形はノビル系とほぼ同じだが、花は茎の先端付近から長い花茎を斜めにのばして、多数の花を穂のようにつけるのが特徴である。これはデンドロビウム・ファレノプシス(Dendrobium phalaenopsis)の原種と、近縁種との交配種などからなる膨大な品種群を指す。この品種群はたいへん高温性なので、生産地は熱帯に限定され、日本国内での生産はほとんど無い。切り花に適しているので、タイやシンガポールなどで生産され、世界各地に輸出されている。

 タイなどの生産地では、簡易な日除け施設で、大規模な生産がされている。水田地帯などの低湿地で生産が多いように思える。低湿地の用水では、舟にデンファレを満載に積んで、輸送しているのどかな風景を見かけることがある。

 ちなみに、コチョウランの属名がファレノプシスなので、本種のことをデンドロビウムと コチョウランとの交配種であるかのごとく勘違いする向きもあるが、それは間違いである。デンドロビウム・ファレノプシスという学名の植物のことであって、コチョウランとは関係がない。

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