ガジュマル

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@国指定の天然記念物のガジュマル(沖縄県)

A太い気根がたくさん出ている巨木(台湾)

B太い気根がたくさん出ている巨木(インドネシア)

C締め殺し中の太い気根(中国雲南省シーサンパンナ)

Dガジュマルの果実(沖縄県)


学名Ficus microcarpa
和名ガジュマル
別名
英名
科名クワ科
属名イチジク(フィクス)属
性状常緑高木
原産地沖縄〜熱帯アジア
 ガジュマルは代表的な観葉植物の一つである。そして、熱帯地域の盆栽用樹としても重要である。日本の盆栽は戸外の陽光下で管理しなければならない種類が多いが、ガジュマルは耐陰性が強く、インドアープランツとして使える。欧米のような寒冷地域でも室内管理ができる盆栽として好まれている。

 ガジュマルを盆栽にしたときの特徴は、気根の美しさにあるといえる。ガジュマルは荒々しく大量の気根を伸ばす。沖縄県にもガジュマルはたくさん自生しており、また、多くの庭園などに植栽されている。国指定の天然記念物に指定されている大木もある。これらは、太い気根や細い気根を大量に伸ばし、壮観な姿をしている。

 台湾や東南アジアの各地にも巨木がたくさん見られる。ガジュマルは仏教の三聖樹の一つであるインドボダイシュと同じイチジク属の植物である。その故と思われるが、ガジュマルもアジアでは聖樹扱いされているように思える。寺院などには大木がたくさん残っている。

 ガジュマルは、「締め殺しの木」といわれている。ヤシなどの他の木の樹上に鳥が種子を運んで、それが発芽すると気根をどんどん伸ばし、地上に達すると、気根は急速に太くなり、やがて宿主の木を締め付けながら、宿主を覆うまでになり、やがて宿主を殺してしまう。そしてガジュマル自身は独立して大木となる。そのような姿は普通に見られるので、「締め殺しの木」の恐ろしいニックネームを頂戴するようになった。締め殺しの木はガジュマルの代名詞のようになっているが、他にも同様に締め殺しをする木は熱帯ではかなり多い。たとえば、アンコール遺跡では貴重な石造の文化財を絞め殺している風景が見られ、観光案内書などに、「ガジュマルが絞め殺している」などと書かれている。しかし、この文化財を締め殺しているのはガジュマルではない。

 地上で発芽したガジュマルの幼樹でも、根はたいへん多肉化している。これを堀り上げて、根が見えるようにした根上がり株が観葉植物として生産されている。これは中国福建省で大量生産され、世界に輸出している。この姿は根がニンジンのように見えるので、ニンジンガジュマルの愛称で流通している。

 いずれにしても、ガジュマルの巨木は勇壮で、熱帯植物らしい凄い気根を出す姿が印象的であるが、一方で、観葉植物や盆栽樹としても優れており、大げさにいえば人間の生活に欠かせない樹のように思う。


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