トウゴマ(ヒマ)

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@原産地付近で見たトウゴマ(ケニア)

A赤色の園芸品種(浜松)

Bトウゴマが雑草にように生育している状態
(インドネシア)
学名Ricinus communis
和名トウゴマ
別名 ヒマ
英名castor bean, castor oil plant, palmachristi, wonder tree
科名トウダイグサ科
属名トウゴマ属
性状常緑多年草
原産地東アフリカ
 茎や葉が紅色に染まり、赤い実をたわわに着けたトウゴマ(ヒマ)は、切り花や花壇植物としてたいへん美しい。日本では、この赤色系の品種が園芸用に広く普及している。トウゴマの原産地は、東アフリカであろうとされているが、熱帯各地に自生状態で広がっているために、どこが原産地か分からないような状況になっている。

 トウゴマの種子の胚乳には50%前後の多量の油脂分が含まれ、これを搾って精製したものをひまし油(蓖麻子油)といい、下剤などの薬用あるいは工業用に利用される。この有用性の故に、栽培の歴史はたいへん古く、エジプトでは紀元前4000年前の墓地から種子が見つかっているそうだし、インドでは紀元前2000年前に栽培されていたという記録があるとのことである。たいへん古い時代から熱帯各地に広がったと考えられる。たしかに、熱帯ではどの国に行っても、雑草のように野生化している。

 日本には、古く平安時代には渡来したようだ。しかし、第二次世界大戦では、飛行機の潤滑油にひまし油を使う目的で広く増産を指示された暗い歴史がある。都会でも、グランドや道路を開墾し、トウゴマが植えられた。このために、年配の方ならこの植物を知る人も多いことであろう。日本でもトウゴマは帰化植物として野生化しているが、おそらくこのときの影響であろうかと思われる。

 トウゴマは多年草ではあるが、熱帯では木質化して高木状になり、高さは10m近くになる。ただし、温帯の日本では越冬できないので、実質的には一年草となるが、高さは数mほどには育つ。葉は掌状で、5〜11裂するが、なかなか美しい。花は茎の先端に多数着くが、下部は雄花で、上部は雌花である。雌花にはトゲのある径2.5cmほどの果実ができるが、園芸的には着果したものを切り花などに使う。果実の中には3個の種子があるが、種子は美しい斑紋がある。この種子からひまし油を採るのであるが、種子にはリシニンなどの有毒物質が含まれているので注意したい。現在、日本ではひまし油の生産はないと思えるが、インド、中国など有用植物として広く栽培されいる。

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