オオオニバス


@オオオニバス(インドネシア)

Aオオオニバスの花(タイ)

Bオオオニバスの葉の裏面

Cパラグアイオニバス(中国雲南省シーサンパンナ)

Dパラグアイオニバス(中国雲南省シーサンパンナ)
学名Victoria amazonica
和名オオオニバス
別名
英名Amazon water lily, Amazon water platter, royal water lily, water meize
科名スイレン科
属名オオオニバス属
性状一年草(水生)
原産地アマゾン
 熱帯の植物園や庭園などの池で、巨大な葉を水面に浮かべる水草をみかける。オオオニバスである。世界で最も巨大な葉と言われる。葉の周縁は直角に立ち上がり、たらい状になっていることも面白いし、自然の造形の不思議さを感じる。葉は円形で、直径は3mに及ぶものもある。子供なら十分に上に乗ることができる(写真@)。葉の表面はなめらかだが、裏面や葉柄などは刺だらけである。そして、裏面は強く隆起する網静脈があって、この巨大な葉を支えている(写真B)。

 花も巨大である。花の直径は20〜40cmほどあり、夜開性である。夕方から開いて、最初は白色、翌日は桃色となり、2日間開いている(写真A)。

 ところで、葉がたらい状になっているのに、雨水が貯まっているのを見たことがない。たいへん不思議に思えるが、これは、周縁に立ち上がっている部分に切れ込みがあり、排水できるようになっているからである。また、葉の表面に小さな穴があいており、ここから排水するという説もある。

 学名のヴィクトリア(Victria)属は、イギリスのヴィクトリア女王にちなんでいる。オオオニバスは1800年代の始め頃に発見され、ヨーロッパに持ち込まれた。これが、イギリスの造園家などに衝撃を与えたようで、キュー・ガーデンの造園家達の努力で開花させることに成功した。ちょうど、ヴィクトリア女王の時代である。女王の名を学名にするほどに、重大なことであったと見るべきなのであろう。

 オオオニバス(ヴィクトリア)属の植物は2種だけで、もう1種はパラグアイオニバス(Victria cruziana 原産地:アルゼンチン、パラグアイ、ボリビアなど)である。この2種はたいへん似た形態をしており、パラグアイオニバスはやや小型で、立ち上がった葉縁の外側は緑色で、高さが15〜20cmと高いが、オオオニバスはやや大型で、葉縁の外側は赤味が強く、高さは5〜15cmと低いことなどが大きな違いである(写真CD)。

 ところで、日本の植物園や温泉地などで栽培されているものの多くは、パラグアイオオオニバスで、オオオニバスは比較的少ない。パラグアイオニバスの方がやや耐寒性が強いからであろう。

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