シナスイセン

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@蟹作りの水仙(中国・江蘇省)

A園芸店で見た蟹作りの水仙(中国・江蘇省)

B園芸店で見た蟹作りの水仙(中国・四川省)
学名Narcissus tazetta var. chinensis
和名ニホンスイセン
別名 スイセン(狭義)
英名Chinese sacred lily
科名ヒガンバナ科
属名スイセン属
性状多年草(球根)
原産地地中海沿岸(中国)
 中国では春節(旧正月)のころ水仙の蟹作りを楽しむ習慣がある。蟹作りは「曲玉作り」とも云うが、スイセンの球根の片側を深く切り削いで、葉をあたかも蟹のように湾曲して出させる仕立て方のことである。

 12月から1月頃、中国の園芸店に行けば、蟹作りしたスイセンが大量に販売されている。冬の風物詩と言った感じである。当然、趣味家も多いと思え、その出来具合を競うコンクールも各地で開かれるようだ。

 見事なものを作ろうとすれば、大きな球根が必要である。福建省や浙江省などに球根産地があるようだが、自家生産する趣味家も多いように思える。

 この蟹作りに使うスイセンは「シナスイセン」である。シナスイセンは、ニホンスイセンと植物的には全く同じものであるが、シナスイセンは球根が大きいので、蟹作りに適している。ニホンスイセンは球根が小さく、「蟹」の雰囲気に作ることには少し無理がある。以前は、日本でもシナスイセンの球根生産が行われていて、蟹作りが盛んに行われていた時代があったのだが、現在ではほとんど生産が無く、入手が難しい。では、輸入すればよいかといえば、植物検疫上、輸入は認められていないので、まず、残念ながら日本ではお目にかかれない。

 ちなみに、スイセン属にはラッパスイセンなど多数の種類があるが、ほとんどが地中海沿岸などヨーロッパ原産である。しかし、シナスイセンとニホンスイセンだけが中国や日本に自生している。しかし、これらは地中海原産のフサザキスイセンの変種なので、古くペルシャからシルクロードを通って中国にもたらされたものであろうとされている。それが、その後日本に来たものと推定されている。人によって運ばれたとの説もあるが、おそらく、海流に流されて来たのであろう。というのは、日本における大きな自生地が、淡路島、越前海岸、伊豆下田などにあるが、いずれも暖流の流れる海岸地帯であることから、この説が有力であろうと思われる。

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