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昆明市の花市場(斗南花卉市場)

昆明は中国の切り花の生産基地である。天恵の気候を活かした大規模な花き生産が行われている。その代表的な産地、斗南村では、見渡す限りのビニールハウス群で切り花生産が行われている。その産地のど真ん中にある斗南花卉市場は産地市場の典型といえようか。
1999年に、古い市場から100mほど離れたすぐ近くに、新築移転して、さらにスケールは大きくなった。前の市場は3年の寿命しかなかったのだから、いかに急速に産地が発展しているかの証でもある。ここは全て農家の持ち込み荷を相対取り引きする。市場の周囲は仲卸屋の店で囲まれており、仲卸屋はここで農家から仕入れ、包装し直して上海、北京、香港など中国各地に航空機輸送する。

新しくできた斗南花卉市場の外観。新しいだけにすっきりしている。
市場内部の風景。こんなに多くの人が、活発な相対取引をしている。
これは旧市場の風景。少しスケールが小さいので、現在よりごったかえしている。
取引風景。カーネーションを持っている人は買い上げたばかり。その前の人は持ち込んだ農家。
旧市場での取引風景。カーネーションの束は大きく(200〜300本)立てて販売している。
農家の人は自分のカーネーションを売っている。女性もかなり多い。
バラの販売。概して品質は悪いが、このように良品もある。
グラジオラスの販売風景。
カスミソウの販売。本数ではなく目方で取り引きしている。
自転車やリヤカーで持ち込む人が多い。入り口で場所代を払う。
荷を担いで、歩いて持ち込む人もかなりある
市場を囲む仲卸店では、仕入れた花を小さな束に作り直して、上海、北京、香港などに輸送する。全て航空輸送。



昆明の花市場(斗南花卉セリ売り市場)

セリ市場の外観。従来の斗南花き市場(左方の建物)の隣にある。200m×180mの大規模な施設である。セリ売り場。機械セリは2レーン。買参席は300ある。荷さばき場はたいへんに広い。台車もバケツも形態はアールスメールと同じ。
昆明の代表的な花き産地、斗南村では2002年12月20日に機械セリの大規模な市場がオープンした。この村では、1995年に、相対取引を行う花き市場がまずオープンし、その後わずか4年にして手狭になり、1999年にすぐ近くに新市場が建設された。これが現在も活躍している斗南花卉市場であるが、まだ3年しか経過していないに関わらず、本年(2002年)、大型のセリ市場が建設され、12月20日に新装オープンした。3年前に建設された斗南花卉市場は、当時は余裕があったように思えたが、現在は建物内だけでは手狭になり、施設外の露天下でもかなり大量に取り引きせざるを得なくなっており、たいへんに雑然とした感じになっている。数年おきに市場を建設しなければ対応できない、恐ろしいまでの生産量の増加ぶりと産地のバイタリティには驚愕せざるを得ない。

しかし、旧市場ではたいへんに活発な取引がされているに関わらず、新市場は閑散としている。建物は豪華で広いが、まだオープン直後という事情もあろうが、1日の取引量が10万本にもならないという寂しい状況である。相対取引しか経験が無く、手ゼリすら知らない中国では、一足飛びの機械セリには出荷者も買参人もそう簡単には馴染めないであろう。

施設は現在のところアジア一の規模であろう。敷地面積170畝(約11.3ha)、建物は200m×180mもあり、全体で建築面積2万平方米あるそうだ。建設費は1億2500万元(約19億円)かかったとのこと。オランダのアールスメールやウエストランドには遠く及ばないにしても、日本で最大と思われる愛知の豊明花き市場でも売り場面積は150m×100mで、この2倍以上の規模である。広大な敷地内には、輸送部門も別棟に建設している。セリ売り場の買参席は300席ある。オランダのアールスメーア花市場と提携していると言うことで、セリの時計板など、基本的にオランダとまったく同じであるが、、買参席のコンピュータシステムは10年以上前に見ていたようなイヤホーン付きの大変に古いタイプである。荷さばき場は広く、荷が少ないので極めて余裕がある。1日200万本の取引をする前提での設計だそうだが、前述のようにまだ1日の取扱量は10万本程度とのことである。台車やバケツはオランダそのままで、バケツは仲買に対しては1日0.1元で貸すとのことであるが、生産側はまだ使っていないようである。仲買人のブースはたくさんあり、ここでは現在も荷造り作業などが行われているが、この部分だけは隣の旧市場で仕入れた物や農家から直接仕入れした物などの荷さばきも行っているので、一部では活発に機能している。

中国では機械セリ市場の建設が花き園芸の国際化、近代化の象徴のごとく思っている指導者層が多いように思える。北京のセリ市場を皮切りに、この雲南でさらに大型のセリ市場がオープンし、さらに、2003年11月には広州市にもオープンした。他にも何カ所か別の計画もあるようだ。世界の先進国オランダに見習えと言うことか、オランダの売り込みが上手なのか、セリ市場のシステムは北京、雲南ともにオランダ方式である(広州市は独自開発)。セリ売りは買い手側まかせの取引で、売り手の意見は基本的に相場の形成に反映されない。この取引方法が中国に馴染むかどうか、今後の動向を見たいとは思うが、まずは施設の建設が先で、運用は後で考えるお国柄であるから、これから徐々に運用方法を検討するのであろう。国際的にセリ取引を行っている国はかなり少ないのであるが(オランダ、日本、韓国、台湾など少数派)、大国中国もセリ売り市場に参入し始めたことになる。首尾のほどに注目したいと思う。
まだ、オープンしたばかりでということで、現在のところは閑散とした状況である。セリ売りの認識がほとんどない出荷者(農家)へのPRが盛んに行われているようで、農家が視察に訪れている風景も見られる。これが物珍しさからの見学なのか、出荷のための勉強なのかはよく分からないが、いずれにしても、行政が先頭に立ってPRしていることから、ある程度はセリに対する認識も深まっていくのかもしれない。
仲買人の店舗、作業ブース。広い建物のこの一角だけは人が働いている。オープンを祝った花が玄関付近に大量に並んでいる。建設中の輸送部門の建物。トラックターミナルになるそうで、セリ売り市場の建物と連結されるとのこと。




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