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北京市の花市場
(莱太花卉交易市場、北京花卉交易市場、玉泉営花卉交易市場)
2003.11更新
北京は中国の首都。中国では上海、広州と並ぶ花の消費が多い都市だ。ここには中国唯一のセリ市場もある。花市場も数多い。その代表的な市場を紹介する。
莱太花卉交易センター:切り花セリ売り部門
 中国で初めてセリ市場が開設されたのはこの市場である。次いで雲南省の斗南村に斗南花卉拍売(セリ売り)市場が2002年12月20日オープンした。さらに、ほとんど同時に広州市の花卉博覧園内に広州花卉拍売(セリ売り)センターが建設され、2003年11月14日に正式にオープンした。
 莱太花卉交易センターには機械セリのレーンが二つある。施設は本格的なもので、買参人の席数は408もある。ただし、私が視察したときは、席に座っているのは十数人で、セリ落ちたときの購入者のコードから見ていると、主に購入したのは2人だけ、希に購入したのが2人、合計4人だけで競っていたように思える(2002年5月)。最近(2003年9月)見たときは購入者は2人だけであった。ただし、そのうちの1人は市場自身であったように思える。ほとんどセリ売りが成立している状況には思えない。セリは10分程度で終了する。セリ売りにかけられる荷物はわずかな量である。台車2〜3杯分くらいしかない。セリは年中無休で、毎日午後6時から行われる。使っているレーンは一つだけで、もう一つのレーンはコンベアがないところを見るとまだ使ったことはないように思える。中国のセリ市場についての感想はここをクリック。
なお、莱太花卉交易センターのセリ部門は、競売場550u、冷蔵庫2000u、常温庫1000u、荷物包装場1500uある。ただし、競売場以外は全て他の用途(相対売りなど)に使用されており、セリ売買のために使っているとは思えない。冷蔵庫はかなり利用されているが、逆にこれだけ保管しても良いのだろうかと心配になる。
機械セリ2レーンの施設。座席数408。使っているのは片側のレーンのみ。座っている買参人は極めてまばら。
セリ売り中の風景。前方に座っている数人が買い落としている(2002年)。今回(2003)は数人座っているだけの寂しさ。
セリ市場の建物内にはかなり大型の冷蔵庫があり、切り花が大量に保管されている。ただし、そのほとんどがセリ売り用ではなく、相対売り用と見て良さそうである。
莱太花卉交易センター:切り花相対売場
鉢物売場と道を隔てた場所に主にユリの切り花を扱う相対売場がある。また、セリ売り市場の荷扱い場所を使って、カーネーション、バラなどの切り花相対売場がある。ここではセリ売り場とは大いに雰囲気が異なって、なかなか活気のある取引が行われている。広い駐車場では、店舗を構えるほどの生産量がない農家のものと思われる露天売りも行われていたが、最近は禁止したとのことで露天の売買は行われていない。
セリ売り場の前の荷さばき場での相対売り。活況を呈している。セリ売りの量がわずかなのだから、この用途変更の方が合理的なのだろう。早朝に開市される。(2002)
同左。(2003)
同左。(2003)
雲南省産のカーネーション。店舗は大規模農園では自ら出店しているが、雲南省産専門のこの店舗などは仲卸業者と考えればよい。(2002)
相対売り場の風景。たいへんな混雑である。取引に熱気がこもっているように思える。(2002)
左の売場は現在はユリ専門の売場に変わっているので、昨年ほどの混雑はない。(2003)
鉢物売場の横にある常設切り花相対売場。良質の花を扱っているように思える。
駐車場では露天売りが行われている。小規模な農家のものであろうか(2003年にはこの風景はなくなった)。
花材を販売しているコーナー。やはり露天。この風景は残っている。
莱太花卉交易センター:鉢物売場
鉢物専門の店舗部分はかなり広く店舗数も多い。店舗によって特色を出しており、また、どの店舗も比較的品質のよいものを扱っている。ヨーロッパなどの外国産品も多い。観葉植物などは広東省の産品が多い。鉢花類は品質的に今一歩の感はあるが、それでもかなりのレベルに達している。北京の需要の大きさを感じさせる市場である。卸売市場ではあるが、1鉢を購入する客も見られることから、小売りもしていると考えられる。
北京で最も代表的な花市場「莱太花卉交易センターの入り口。最初に鉢物売場がある。
鉢物売場内の風景。たくさんの店舗が並んでいる。なかなか立派な施設で、いい品質のものが並んでいる。
ラン専門の店舗。かなりいいものが並んでいる。店舗の飾り付けもなかなかあか抜けている。
中国らしい岩付けや盆栽などんの商品を専門にしている店舗。
オランダ産の観葉植物、特にアナナス類に人気がある。
デンマーク産の鉢花を専門に扱っている店舗。
花壇苗類もけっこう扱っている。
4月末でもシクラメンやポインセチアはたくさん扱っている。小売りもしているようで、一鉢づつ慎重に選んでいる
なかなかよい商品を並べている。

北京花卉交易市場
北京にはたくさんの花市場がある。この市場は規模はやや小さいがなかなかいい品質の切り花を扱っている。
北京花き交易市場の外観
内部の風景。ユリが多いのが目立つ。
花束のアレンジも行っている。

北京玉泉営花卉交易市場
北京にはたくさんの花市場がある。玉泉営花き交易市場は鉢物専門で、なかなか本格的な市場である。各店舗の規模は比較的大きく、内部は整然としていて、品質はかなり良さそうに思える。
市場の玄関付近の外観。
売場風景。中国らしい飾り付けがされており、整然としている。
同左
中国のセリ売り市場について
 中国では現在のところセリ市場があるのは最初に開業した北京市の莱太花卉交易市場と2002年12月に開業した雲南省斗南花卉市場で、広州市にはやはり施設が完成しているので、この3カ所だけである。(2003.11の注記:広州市花卉博覧園内のセリ売り市場もオープンした)。
 莱太花卉交易市場には機械セリのレーンが二つある。施設は本格的なもので、買産人の席数は408もある。農産物をセリ売りする習慣のないこの国で、北京に機械セリ市場が建設されたことを聞いたのは数年前である。さて、どのように運営するのだろうかと、あるいはセリ市場をあえて建設する意味があるのだろうか、などと考えてしまったが、やはり、しばらくは建物だけあって、実際には運営されないで開店休業状態が続いていた。運営のシステムを構築するより先に、建物が建設されるのはこの国らしい方法である。施設を遊ばせておけば、設備投資の金利だけでもたいへんな損失ではないかなどと考えるのは、資本主義社会にどっぷりと浸かった日本人なるが故の考え方であろうか。そんなことはともかく、北京莱太花卉交易市場でもやっと数年にして実質的にセリ市場がオープンされ、運営されるようになった。国際的に見て少数派であるセリ売り方式に、この巨大国が仲間入りしてくれたことを目出度いと言うべきなのであろうか。
 しかし、ほんの数人でセリを行っている状況は、実際には運営に成功しているとはとても言い難い。今はいわば訓練期間で、いずれ本格的になると理解すればよいのかもしれない。しかし、むしろ運営状況はますます停滞状況と言うべきか、セレモニー的に開市されているだけの状況となっている。雲南の市場のその後の状況は見ていないので、評論するのは避けるとしても、やはり低調だと聞いている。ただ、建設を予定している、あるいは計画している他の地域で、セリ市場を建設する意義を聞くと、まず、例外なく中国の花き園芸が国際レベルに達するための基本であるような原則論だけの回答が返ってきて、運営システムに言及されることはまずない。どうも、セリ市場の建設が花卉流通の近代化につながるとこの国の指導層は信じているように思える。
 雲南省のさる幹部に、北京のセリ市場の現状のことを話したところ、あれは消費地市場だから失敗したのであって、今度建設する雲南省のセリ市場は産地市場だから成功すると言うことであった。私も、今後中国で建設されるセリ市場の運営が全て成功することを期待したいし、この言葉を信じたいと思う。ただし、日本のセリ市場は基本的に全て消費地市場であることもここでふれておきたいように思う。

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